数ある日本国内の美術館で私が今一番好きな美術館は、十和田現代美術館です。
今年夏に訪れましたが、やっぱりすごくいい。
どうして好きなのかよく考えてみると、、
常設展示の作品と展示が秀逸で私の好みなのです。
質の高いインスタレーション作品が一つ一つの箱に収まるように展示されています。
美術館全体の規模や空間はそこまで広くないにも関わらず、
(大きな空間をカーテンで仕切るような野暮ったさがなく)
作品を対峙するときの距離感がとても心地よいです。
その中で一番好きな作品が、
ハンス・オプ・デ・ビークの「ロケーション(5)」
です。
高速道路のレストランを再現した作品です。
展示室に入ると真っ暗なレストランに大きな窓があり、そこにどこまでも続く高速道路のジオラマが広がります。
展示室の規模からすると、どうしてこんなに奥行きを感じさせられるのか、どうやって高速道路のジオラマが作られているのか、、何度みてもフシギな感覚を味わえます。
この美術館の他の展示作品からも、
キューブリックや、デイビットリンチの「ロストハイウェイ」や、レオス・カラックスの「polaX」の森を歩く場面など、作品を通してさまざまな映画のイメージが喚起させられます。(あくまで私の主観です。。)
青森、岩手と宮澤賢治や、棟方志功、太宰治、寺山修司など、詩的で幻想的な表現に秀でた芸術家を輩出するこの地に相応しく、海外の優れたアート作品に出会えるステキな美術館です。
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