私は、美術教室を運営しながら、週の半分は某小学校の図工の先生として
2、3年生を指導する仕事もしています。
最近、小学校で研究授業を行わせていただいたのですが、
テーマは「みんなで一つの大きな作品を作ることを楽しむ」です。
学校では成績評価の都合上、作品はそれぞれ一人で作るのが基本です。
しかし、教育の場だからこそ、みんなで一緒に取り組める場でもあります。
そうした中で求められるのは、「楽しむこと」です。
一人一人で作ることを、みんなでやったらもっと楽しいかもしれない。
そしてそのとき、どうやってみんなで協力したらいいのか、考えながら行動して、
実際に手助けしあいながら一緒にやってみる。
そしてやってみて最後にどんなことが楽しかったかを考えてもらいます。
実際にみんなでやると、一人でやっていた時より、周囲の子の作品に強く興味を示したり、他の子の様子を注意深く見て行動できるようになっていきます。
また感想を聞くと、一人でやるよりみんなでやったほうが楽しいと答えが返ってきます。
幼いこどもたちはどうしても自分中心の世界に生きてしまいがちです。
そこに揺さぶりをかけ、より広く周囲に目を向けさせてあげることが大切です。
こどもたちが誰かと一緒になって面白がり、
作る楽しさを共感することは、より意欲的な学びにつながっていきます。
世間一般のイメージで、学校の授業といえば、
授業中の先生の話が眠かったり、テストのために仕方なく勉強したりなどと暗いイメージが浮かびがちよね。
でも実は小学校という場では、みなさんが思っている以上にこどもたちがどうしたら楽しく過ごせるか、色々考えていたりするんです。
それはきっと昔も今も同じでしょうし、今後はもっと楽しむこと、共感しあうことが重要な学びとなってくると思います。
こどもたちにはそんな楽しく学ぶことの経験値を増やし、且つみんなで楽しむためにどうしたらよいか考える力を養ってもらいたいものです。
今回は、学校での授業の話をさせていただきましたが、
うちの教室でもこどもたち同士の興味関心や、造形活動の中での気づき、作る楽しさを共感しあう瞬間がどんどん生まれています。美術や造形活動は、そんなこどもたちにとって刺激的なコミュニケーションの場として機能すると思います。
MyArtでは、ものを作ることや描くことを通して、こどもたちが楽しむこと、共感しあうことを大切に今後もレッスンを展開していきたいと思います。
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